ハンドプレカットについて

ハンドプレカットは、加工する木材を大工が丁寧に確かめ、将来のソリやねじれなどの木の癖を見極め適材適所になるように加工していきます。

いわば、木と会話しながら、一本一本ていねいに手刻みで構造材を加工していく方法です。

大工の伝統技術が、家を支える構造材に強さと自然の温かさを与え、切り出された木が「人にも環境にもやさしい家の柱・梁」として生まれ変わるのがハンドプレカットなのです。

ハンドプレカットの強み

ハンドプレカット加工がもっとも活きるのが、「梁」。

丸太の梁やトンネルが強いのは、「アーチ型」の形状だからです。重い屋根を支えるためには、真っ直ぐのカタチよりも、アーチを描いたカタチの方が断然強いのです。

この「アーチ型」の加工は、機械(マシンプレカット)ではできません。

技術ある大工の手仕事だからこそできる職人技・こだわりなのです。

ハンドプレカットは国産木材

ハンドプレカットで使用するのは国産の木材です。

家を建てる木材では、輸入されたものが良く使われていますが、わざわざ海外から運搬コストと化石燃料を使って運ばなくても、地元の山にはたくさんの木が眠っています。

日本の国土面積に対する森林面積の割合「森林率」は約68%で、日本の国土の3分の2は森林。これは世界第3位の数字で、日本は世界有数の森林大国なのです。

木もその土地にあっているから、生息しているのです。つまり、地元の気候風土で育った木を使うことで、家は長持ちするようになるのです。また、荒れた森林に手を入れるので森の活性化にも繋がります。

強い素材は自然乾燥材

木材の乾燥方法には、自然の風で乾かす「自然乾燥」と、短時間熱風などで機械を使った「強制乾燥」の2種類があります。

現在では、強制乾燥が主流となっていますが、私たちは短期間での乾燥は素材である木にとってあまり良くないと考えています。

それは、木々は時間をかけてじっくり育つもの。乾燥も、自然の風の中で、ゆっくりと手間をかけて乾燥させた方が、調湿作用も高くなり、長持ちする木材へと変わるからです。

50年経過した木材「古材」

ハンドプレカットでは、古材も丁寧に加工することができます。

古材は築50年経過した建物から取り出された構造木材のことです。木材は、時間経過とともに乾燥が進むと強度が増していくという魔法の構造材なのです。

千葉大学名誉教授の小原氏の研究によれば、樹齢100年のヒノキは、伐採後100年後に最も強度が高くなり、800年から1000年後に伐採時の強度に落ちるという優れた素材なのです。

長持ちして、強度も強くなっていく木材。丁寧に加工し、長く持つようにするには、木それぞれの特徴をとらえ、最適に仕上げる職人の技・ハンドプレカットが必要不可欠なのです。

太鼓梁

「太鼓梁」は、丸太の強さを残しつつ、他の小梁などとの組み合わせや意匠として美しく仕上げるのもハンドプレカットならではです。

*「太鼓梁」とは丸太の垂直方向を製材し真っ直ぐにしたもの

コミ栓

木材の接合部には、一般的に金物が使われますが、金物は結露しやすく、結露は木材を腐らせてしまう原因にもなります。

そこで木材の接合部には古くから使われているコミ栓と呼ばれる木製のピンで固定する方法を復活させました。これなら結露の心配もありませんし、わざと長めに作っていますから、アイデア次第でインテリア等としても使えます。

碍子配線

碍子配線とは、高圧電線などで使われている電気を流す配線の固定方法のことです。

昔の古民家では当たり前のように使われていましたが、近年では壁や天井の中に配線されるようになり、配線の美しさを必要としなくなり、徐々に使用される機会が減っていきました。

碍子は、石英などを主成分とする長石質磁器製ですので、絶縁性能の高さは折り紙つきです。木材にこだわれば、その木材に付けられる配線にもこだわりたいものです。

古民家耐震パネル型面格子壁

壁の中には普通筋交いと呼ばれる斜めの部材が地震で建物が倒れないように組み込まれています。

しかし、壁の中なので誰も見たことはありません。地震から建物を守ってくれる影の立役者ですから私たちは主役として見えるところにおきました。

斜めの筋交いは美しくないので、滋賀大学の高田教授と一般社団法人全国古民家再生協会が協力し綺麗な面格子の耐震パネルが開発されました。

詳細はこちらをご覧ください(一般社団法人全国古民家再生協会サイト)

ハンドプレカット工場一覧

全国各地へハンドプレカット工場の設置を進めています。

  • ハンドプレカット工場青森工場
    〒030-0914 青森県青森市岡造道3丁目7番5号
    電話番号 017-718-8018
  • ハンドプレカット工場茨城工場
    〒306-0231 茨城県古河市小堤277-3
    電話番号 0280-98-3411
  • ハンドプレカット工場栃木工場
    〒321-2404 栃木県日光市轟1367
    電話番号 0288-21-7707
  • ハンドプレカット工場千葉工場
    〒295-0003 千葉県南房総市千倉町白子1672
    電話番号 0470-44-1658
  • ハンドプレカット工場富山工場
    〒939-0302 富山県射水市大江436番地
    電話番号 0766-55-3515
  • ハンドプレカット工場岐阜工場
    〒509-1606 岐阜県下呂市金山町祖師野1001-6
    電話番号 0576-35-2109
    ホームページ:http://gifu.handprecut.jp/greeting/
  • ハンドプレカット工場愛知工場
    〒467-0065 愛知県名古屋市瑞穂区松園町2-7
    電話番号 0536-24-3030
  • ハンドプレカット工場三重工場
    〒510-0943 三重県四日市市西日野町3152
    電話番号 059-321-6680
  • ハンドプレカット工場滋賀工場
    〒526-0102 滋賀県長浜市落合町640番地2
    電話番号 0749-72-3908
  • ハンドプレカット工場大阪工場
    〒618-0011 大阪府三島郡島本町広瀬2-1-35
    電話番号 075-961-0304
  • ハンドプレカット工場岡山工場
    〒711-0907 岡山県倉敷市児島上の町1-11-44
    電話番号 086-472-4426
  • ハンドプレカット工場福岡工場
    〒834-1102 福岡県八女市上陽町北川内3833-1
    電話番号 0943-54-3731
  • ハンドプレカット工場福岡北工場
    〒807-1312 福岡県鞍手郡鞍手町中山2379-4
    電話番号 0949-42-8600
  • ハンドプレカット工場長崎工場
    〒857-0361 長崎県北松浦郡佐々町小浦免67番地3
    電話番号 0956-63-3770
  • ハンドプレカット工場宮崎工場
    〒889-1112 宮崎県日向市幸脇字飯谷1775番地
    電話番号 0982-95-0760
  • ハンドプレカット工場沖縄工場
    〒901-2204 沖縄県宜野湾市上原2-5-6
    電話番号 098-893-1414